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№1まで26週以上を要したアルバム

データは こちら

 「初登場175位以下の№1アルバム」でも記したように、1990年代以降、「初登場即№1」が急激に増加したため、チャートの醍醐味ともいえるジリジリ上昇型やアップダウン繰り返し型の№1アルバムを見ることがめっきり減り、Oriconのように「つまらないチャート」になってしまったのは、周知のとおり。
 さて、1963年8月17日付けで「MONAURAL」(モノラル・チャート)、STEREOチャート両チャートが「TOP LP's」として統一されて以降、2005年末までに609作のアルバムがBillboard誌で1位を獲得しました。
 チャートにエントリーしてから、1位の座に到達するまでの週数で最も多いのが1週目、つまり初登場での1位獲得。週数を増すごとにその数は減っていき、11週以上かけての№1獲得は90作と全体の15%足らずとなっています。さらに半年(26週)以上を費やし№1の座に到達したアルバムは31作で、この期間(1963年8月17日付~2005年12月末)の№1アルバムの僅か5%を占めるに過ぎません。

■初登場から10週以内で№1を獲得したアルバム数
*1週目 274作
*2週目 *44作
*3週目 *41作
*4週目 *35作
*5週目 *32作
*6週目 *24作
*7週目 *23作
*8週目 *19作
*9週目 *17作
10週目 *10作
11週以降 90作

 チャート初登場以来、最も週数をかけて№1の座を射止めたのは、"FOREVER YOUR GIRL"(PAULA ABDUL)。
 同作は、歴代13位タイとなる184位の低位置でチャートに初登場(1988年7月23日付)。2週目から19週間にわたり130位台~150位台をウロウロする超スロースターターぶりを見せました。23週目でTOP100に到達(92位)してからは、順調に上昇し、32週目にはTOP10入り(9位)を果たしました。しかし、ここから1位までの道程が長く、1位に到達するまでさらに33週間を要することになります。
 
 "FOREVER YOUR GIRL"がもつ超スロー№1到達記録に肉薄したのが、"O BROTHER, WHERE ART THOU ?"(SOUNDTRACK)。
 同作も歴代4位の低位置にあたる192位でチャート初登場。"FOREVER YOUR GIRL"とは異なり、2週目には90位にジャンプアップし、5週目TOP30入り(30位)、7週目TOP20入り(19位)と着実にランクを上げました。しかし、12週目の13位をピークに下降し始め、24週目には44位まで順位を下げます。翌週16位と再びTOP20入りするも、34週目の11位を境に10位台~20位台を迷走。57週目にようやく10位に飛び込むも、翌週から11位→16位→13位→15位。再び雲行きが怪しくなりかけたところ、翌週いきなり2位に急上昇し、翌々週にはチャート初登場以来63週目にして1位を獲得。
 TOP10入りまでの所要週数57週は、"NICK OF TIME"(BONNIE RAITT)の50週を上回る№1アルバムの最遅記録でもあります。

 一方、初登場から58週目という歴代3位の週数をかけ1位に登りつめた"FLEETWOOD MAC"(FLEETWOOD MAC)は、TOP10までの所要週数9週(183位-99位-43位-35位-27位-18位-15位-11位-10位)と出足は好調でしたが、そこからが長く初TOP10入りから№1まで実に50週を要することになりました。
 同様に初登場36位、翌週9位と数週後には1位か、という好スタートを切った"HYSTERIA"(DEF LEPPARD)も最終的には49週間目にしてようやく1位に辿りつく「雌伏記録」をもっています。

■TOP10入りから№1まで長期間を要したアルバム
50週 (58週) 183位 FLEETWOOD MAC - FLEETWOOD MAC
48週 (49週) *36位 HYSTERIA - DEF LEPPARD
33週 (64週) 184位 FOREVER YOUR GIRL - PAULA ABDUL
32週 (38週) *44位 RECKLESS - BRYAN ADAMS
31週 (36週) *80位 MARIAH CAREY - MARIAH CAREY
29週 (35週) 109位 THE SOUND OF MUSIC - SOUNDTRACK
※ 左から、TOP10入りから№1までの週数、初登場から№1までの週数、初登場順位、タイトル、アーティスト

 最も1位に近い順位である2位に初登場したにもかかわらず、15週以上かけてようやく1位を獲得したアルバムは3作。
 初登場2位で最も1位が遠かったアルバムは、"FALLING INTO YOU"(CELINE DION)で、2位に初登場してから実に28週目にして1位。僅か1ランクアップするのに半年以上かかったことになります。
 "FALLING INTO YOU"は27週間、TOP10内をキープしていたのですが、"GENIUS LOVES COMPANY"(RAY CHARLES)は、2位初登場後、3位-4位-6位-7位-11位-13位…と順位を下げ、登場22週目には35位まで落ち込みます。しかし、翌週24位、翌々週15位、そして登場25週目、一気に1位へと上昇。近年では特筆すべきチャートアクションと言えるでしょう。
 MUSIC BOX"(MARIAH CAREY)の軌跡は、"FALLING INTO YOU"を一回り小ぶりにしたもので、2位初登場以降、2位-2位-3位-4位-4位-5位-7位-5位-5位-5位-6位-3位-2位を経て、15週目で1位に到達しました。

 なお、初チャートインから最も「時間」をかけて(一旦、チャート外にランクダウンした後、リエントリー)№1を獲得したアルバムは、"YOU DON'T MESS AROUND WITH JIM"(JIM CROCE)。
 73年7月1日、166位に初登場。14週目、15週目の30位をピークに下降し、32週間でTOP200圏外へ。中34週空けた74年10月6日、97位でリエントリーし、その15週後に№1に到達しています。したがって、チャートイン期間中では47週目、初チャートインからのトータル期間では81週目で、№1獲得アルバム、ということになります。

 因みにわが国(Oricon)で初チャートインから最も多くの週数をかけての1位到達アルバムは、”スリラー”(マイケル・ジャクソン)。こちらも一旦、50位まで下降しながら、65週間かけて1位に辿りつくという、チャートマニアには堪えられないチャートアクションを見せてくれました。

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